と、先代、先々代から口をついて出る言葉でした。

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むら雲堂では上質な国産の豆を仕入れ

そこから更に「手選び」することで煮えむらをなくし

風味豊かな原料だけを使っています。

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生産量や、手間隙を度外視して

百有余年の間、代々行われてきた作業です。

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店頭に立つと

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「うちの小学生の娘から、ここの小豆の羊羹買ってきてって

頼まれて買いに来たのよ」

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「昔からこの羊羹が好きだった父のもとへ供えるんです」

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「お世話になった恩師がとても喜んでくれて

わたしも嬉しくて笑顔になりました」

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羊羹屋に生まれてよかった、むら雲堂でよかった

心から感じる瞬間です。

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たかが羊羹

されど羊羹

 

「されど」であり続けるために今日も一粒の小豆を選びます。

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　五代目店主 敬白